2017年の活動

2017年1月14日(土),第272回関西品質工学研究会を日刊工業新聞大阪支社にて開催した.出席者は31名.

1.研究会の前に総会が開催され,太田会長から本年度の活動指針が報告された.入会5年以内の会員が半数を占めている現状を鑑みて,新入会員の教育を重要なテーマとして進めていく方針が示された.その後,昨年度の活動実績及び会計報告,今年度の活動予定及び予算計画の報告があり,それぞれ承認された.

2.原顧問より「品質工学の原点回帰-田口哲学の神髄を探る-」と言う題目で,新春特別講演があった.品質工学で重要な10個のキーワードから,田口哲学の神髄を分かり易く講演して頂いた.この中の「基本機能の理想機能は技術者の独創である」は重要なキーワードであり,これはアブダクション思考をするということで,これこそが田口哲学の神髄である.

3.太田会長より,会員限定の品質工学ツールの紹介とその操作説明があった.本年度は,EXCEL版のパラメータ設計ツールとオンラインQEツールの2つが紹介された.

4.4つのグループに分かれて「田口玄一論説集第3巻,第3編 第7~9章」の輪読を行い,その後,本年度のグループ活動の運営方針や検討テーマなどの議論を行った.((株)シマノ 井上 徹夫 記)

2017年2月10日(金)、第273回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。出席者33名。 

1.シマノ/福岡氏より社内での取組内容の報告があった。

2.三菱日立パワーシステムズ/石渡氏より「蒸気タービン最終段翼の鍛造における形状精度向上」ついての報告があった。

3.和歌山大学/田中氏より「外れ値を含んだ小サンプルデータに対する推定手法」と題し、独自に開発した「メヂアン-メヂアン-ライン法」を、複数の多変量解析に適用して有効性を確認出来たという報告があった。

4.和歌山大学/戎谷氏より「生体信号の解析方法」についての報告があった。

5.「田口玄一論説集」輪読として、「第3巻 第3編 第10章 品質工学とマネジメント」の紹介と議論を行った。

6.今年より、研究と新人相談を両立を目指し、1)相談、2)機能性、3)新規研究、4)QE歴史・発展の4WGでの運営を開始し、それぞれで活発な議論が行われた。                     パナソニック(株) 山口 新吾 記)

2017年3月4日(土)、第274回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。 出席者24名。 

1.エクセディ/板倉氏より「軽量化に向けた接合工法の機能性検討」の報告があった。

2.ヨクスル/高木氏より「MQ会計と品質工学」と題し、経営者向けの経営学習ゲームに品質工学の要素を取り入れて効率良く学べる方策についての報告があった。

3.シマノ/井上氏より「パラメータ設計による冷間鍛造ギヤの歯面精度向上」と題し、フェースギヤの噛み合い伝達誤差を安定させるために鍛造成型に使用されるプレス技術の最適化の検討について報告があった。4.北陽電機/嶋﨑氏より「パラメータ設計の失敗から考えたシステム創造に関するアイデア」と題し、筋の良いシステムの創造手法として理想機能から考えた制御因子を増やすことが有効なのではないかという報告があった。

5.「田口玄一論説集」輪読として、「第3巻 第3編 第11章 ロバスト設計の意味と品質工学の立場」の紹介と議論を行った。

6.WGで4Grに分かれ、各自のテーマの進め方や品質工学に関する質疑が活発に行われた。内1Grではエスケー石鹸のQES2016研究発表事例を基にバーチャル設計についての議論が行われ、次回研究会のWGで研究結果を実際に検証することとなった。                          北陽電機(株) 嶋﨑 庸介 記)

2017年4月8日(金)、第275回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。出席者29名。 

1.㈱村田製作所/中野清より「コマ実験セットによる品質工学の学習」と題して報告があり、誤差因子が重要とのことであった。質疑では、学習の目的の明確化、機能を考えさせることが大切との意見があった。 2.㈱村田製作所/日指英雄より「標準化誤圧とMT法の特性と診断技術-健康診断データを例として-、手島昌一、兼高達貮、品質工学Vol.20(1)、2012」の論文紹介があり、標準化誤圧の長所、およびMT法との併用のメリットについて解説があった。 

3.東北品質工学研究会 前会長/小野元久より「大学での品質工学教育と東北研究会の活動」と題し、これまでの大学、研究会の活動を通して、日ごろ考えられていることを講演いただいた。 

4.WG活動 1)相談WG、2)機能性WG、3)新規研究1WG、4)新規研究2WGの4グループに分かれ、活発に討議がなされた。 ㈱村田製作所 中野 清 (記)

2017年5月12日(金)、第276回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。出席者25名。 

1.パナソニック/山口新吾より「オンライン品質工学の考え方を応用した製品検査のサンプリング間隔の試算方法について」と題して、 ロールスロイスの事例による最適診断間隔の算出方法とOC曲線による臨界不良率の算出方法を本事例に適用した時の最適なサンプリング間隔の試算方法の検討結果が報告された。

2.ユニチカ/坂倉洋より社内事例の報告があった。 

3.TM実践塾/芝野広志より「企業経営のパラメータ設計続報」と題して、項目と真値の関係を2次式で近似して非線形効果を取り込んだ予測式を用いたパラメータ設計の考え方及び解析結果が報告された。 

4.「田口玄一論説集」輪読として、「第3巻 第3編 品質工学とマネジメント 第12章 品質工学(の中のタグチメソッド)は技術に対するマネジメント用ツール」の紹介と議論を行った。

5.WG活動 1)相談WG、2)機能性WG、3)新規研究1WG、4)新規研究2WGの4グループに分かれ、活発に討議がなされた。  コニカミノルタ 西川 智晴 (記)

2017年6月3日(土)第277回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。出席者21名。

1.北陽電機/嶋﨑庸介より「技術部での品質工学研修の検討」について報告があり、品質工学の教育方法や普及について活発な議論が行われた。

2.村田製作所/中野清より「MTによる時系列データの特徴量抽出」についての報告があった。

3.コニカミノルタ/西川智晴より「都市の防犯戦略に対するT法の取組 その2」についての報告があった。

4.シマノ/太田勝之より「重み付け誤圧距離法(WSD法)による判別分析」と題し、誤圧距離の判定に役立つ項目と役立たない項目に予め重み付けを行い、判定精度を高める方法について報告があった。

5.「田口玄一論説集」輪読として、「第4巻MT 第10章 異常予測のための単位空間と項目」の紹介と議論を行った。

6.WGでは2グループに分かれ、各自のテーマの進め方や課題について活発に議論を行った。内1グループでは参加者より接着剤や半導体の機能性評価について相談があり、何をどう測るべきかの検討が行われた。   (株)エクセディ 薮田 大輔 記)

2017年6月30日(金)~7月1日(土)第278回関西品質工学研究会を『しあわせの村』(神戸市)にて合宿形式で開催した。2日間合計で出席者33名。

1.リコーテクノロジーズ/川西将範より「Z折り混載ステイプル搬送の安定化」の発表があり、直交表実験により技術的データベースができたことで仕様変更が楽になったとの報告があった。

2.KYB/木谷暢秀より「オープンソース流体解析ソフトウェアの選定」と題し、ソフトウェアに対する選定方法の考え方について相談があった。

3.特別講演としてASI/田口伸より米国の高校生向けに行った「超小型風力発電の最適化」及び先行開発技術をロバスト技術の棚に置いておくという概念を提唱した「DFSS全体及び公理設計について」の2テーマの話題提供があった。

4.WGで4Grに分かれ特殊な医療診断へのMT法の活用、機能性についての議論、品質工学に関する質疑が活発に行われた。

5.ブラザー工業/奥村昌之より「QEの実践に関する相談」と題し、品質工学に取り組む上で解釈の難しい部分や疑問を感じた部分に関しての質問があった。

6.「RQES2017注目事例の紹介」として先日のRQES参加者から各人が興味を持った事例の紹介があった。また、一部の事例に関しては活発な議論があった。                      北陽電機(株) 嶋﨑 庸介 記)

2017年8月4日(金)第279回関西地区合同研究会を京都府産業支援センターにて開催した。当日は、関西(27名)、京都(13名)、滋賀(13名)、中部(3名)の4研究会合計で出席者59名。

1.滋賀:スクリーンセミコンダクターソリューションズ/大村真央より「ウエハカウントユニット機能性評価」の発表があり、機能とノイズに関する相談があった。

2.関西:三菱日立パワーシステムズ/高濱正幸より「ICT技術を活用したガスタービンプラントの監視診断サービス」の発表があり、グローバルで運用されているMT法を活用した異常監視等に関する報告があった。3.中部:ハーモニックドライブシステムズ/城越教夫よりテーマ発表があった。

4.関西:ジェダイト/鶴田明三より「コンピュータシミュレーションによるパラメータ設計の問題点と解決策」の発表があり、スノコ法に関する報告等があった。

5.谷本勲品質工学会会長より「伊達政宗は宮城県に何を残したのか?沃土の民は材いず」と題して講演があり、品質工学会の現状と今後への課題提起があった。

6.品質工学会/高辻英之理事より学会と地方研究会との連携に関する報告、救仁郷誠理事より代議員選挙の候補者及び推薦委員の選出に関する依頼があった。全ての事例や学会からの課題提起、依頼等に関して活発な議論があった。               パナソニック(株) 山口 新吾 記)

2017年9月2日(土)第230回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。出席者28名。1.パナソニック/米津真人よりテーマ発表があった。2.三菱日立パワーシステムズ/伊藤怜史より「MT法を用いた製品検査のコストダウン、省力化の検討」について取組み内容の報告と相談があった。3.QE実践塾/荘所義弘より「最近、気になる評価」と題して、幾つかの製品評価について、その実態と気になる点についての話題提供があり、今後、それら評価について具体的な検討を進めてゆくとのことであった。4.ヒラタ精機/佐藤真一より、現在、実験を検討中のテーマ発表があった。5.「田口玄一論説集(第4巻 第3編 第1章) 音の計測-SN比と合わせ込み」の紹介と議論を行なった。6.WG活動 1)相談WG 2)機能性WG 3)MT、ソフト、新手法WGの3グループに分かれ、1)相談WGでは、CS-T法についての活用状況など、2)機能性では、鋳物に関する機能性評価など、3)MT、ソフト、新手法WGでは、医学検査データを活用した診断法の開発など、各自のテーマの進め方や課題について活発な議論がなされた。

                          パナソニック(株) 山口 新吾 記)

2017年10月6日(金) 「品質工学シンポジウム2017 in しが」を 大津市の<コラボしが21 3階大会議室>にて開催した。滋賀、京都、中部、関西の各研究会会員と招待者5名、一般10名で、計79名の参加者があった。研究会から4件、招待者から4件、計8件の発表があり、全体を通して活発な議論が行われた。発表者とテーマ名は次のとおり。

1.後藤浩司、畠山鎮(YKK)「電着塗装条件による塗膜厚均一化検討」、 

2.中部研究会の佐藤 益矛(CKD)、出島 和宏(ブラザー工業)「中部研究会活動およびソフトウェア紹介」、

3.関西研究会の川西 将範(リコテクノロジーズ)「Z折り混載スティプル搬送の安定化」、

4.上杉伸二 (富士技術経営研究所)「私(釋緑海)とタグチと海軍、バーチャル設計 ほか」、

5.富島 明 (富島技術開発サポートセンタ)「ON-OFFスイッチによる調合誤差と直交表による誤差の比較」、

6.京都研究会の藤本 武文(ローム・アポロ)「プロセスデバイス・シミュレーションによるスーパージャンクションMOSFETの耐圧安定性設計」、7.岩永 禎之 (四国職業能力開発大学校)「品質工学の教育と普及に関する取組事例について」、8.滋賀研究会の北川 剛(ダイキン工業)「ドレンパンヒーターの生産・構造設計改善」 以上

                                                                              関西品質工学研究会 中野 清 (記)

2017年11月10日(金)、第282回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。出席者25名。 

1.エクセディ/廣田滉平より「軽量化に向けたアルミニウム同士接合のレーザー溶接技術開発」と題して、パラメータ設計の実験計画及び解析結果が報告された。材料と工程との相関がある時の制御因子の取り方、ノイズの設定の考え方等、活発な議論がされた。

2.摂南大学/原宣宏より「品質工学教育の在り方~いつ、何を教えるか~」と題して、大学院生への教育内容、企業技術者との違い、どの層にどのような内容を教えればよいのか、の考察が報告された。 

3.ブラザー工業/加藤重己より「CS-T法の活用方法についての相談」と題して、CS-T法の目的、手順、活用の対象が報告された。CS-T法の活用場面、メリット・デメリット等活発な議論がされた。 

4.「田口玄一論説集」輪読として、「第4巻 第3編 音響と通信の機能性 第2章 楽器の機能設計」の紹介と議論を行った。

5.WG活動 1)相談WG、2)機能性WG、3)新規研究1WG、4)新規研究2WGの4グループに分かれ、活発に討議がされた。

  コニカミノルタ 西川 智晴 (記)

2017年12月2日(土)第283回関西品質工学研究会を日刊工業新聞社の大阪支社にて開催した。出席者28名。

1.リコー/渡辺誠より「加速度センサの開発事例」と題して、3軸加速度センサの入出力の線形性と安定性を評価した事例を報告された。

2.TM実践塾/芝野広志より「基本機能を統括する」と題し、過去の品質工学研究発表大会の事例を振り返り、基本機能を親和図で整理した結果を報告された。

3.村田機械/三宅康雄より社内での取組内容の報告があった。

4.パナソニック/山口新吾より「T法(Ⅰ)の考え方を利用した新しい回帰方法の提案」と題した、単回帰分析とT法(Ⅰ)を利用した新しい回帰方法の考え方についての論文紹介があった。

5.WG活動 1)相談WG、2)機能性WG、3)新規研究WG1、4)新規研究WG2の4グループに分かれて議論を行い、機能性WGではJIS-Z9061のロバストパラメータ設計に記載されている事例を中心に活発な討議が行われた。            (株)エクセディ 薮田 大輔 (記)

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